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「利回り1%」中国“不動産バブル崩壊”間近 日本は都心のマンション用地の値上がり続く

【マンション業界の秘密】

 私のところに先日、中国系のビジネスマンが訪ねてきた。彼は中国本土の富裕層にいくつかのパイプを持っているという触れ込みだった。

夕刊フジ抜粋

 彼の向こう側には、東京都心で10億円単位のビルや1棟売りマンションを買いたい富裕層がいるのだという。「何かいい物件があれば紹介してください」というのが来訪目的だった。

 私は不動産市場についてアレコレとモノを言うことを仕事にしているが、実際の取引に関わるケースもある。業者を紹介したり、物件をブログや動画で紹介する、などである。

 しかし、それは本業ではない。そんな私のところに「買いたい」という声が寄せられているうちは、まだまだバブルが沸騰しているものと考えている。逆に「こんな物件があるけど、誰か買う人いませんか」という情報が集まってくると、それはバブルの終焉期である。

 その彼からいろいろと教えてもらった。私が「港区あたりの区分(1戸単位のマンションのこと)はすでに利回りが3%前後で、限界ですね」というと、彼は「いや、まだまだですよ。北京や上海や深センの中心だと、利回りは1%ですよ」と返してきた。

 中国本土では不動産の完全な所有権を持つことはできない。社会主義の国だから、原則的に土地は全て国のもの。それを最長70年の借地権で取得するのだ。

 賃貸に回した場合の収益利回りが1%なら、100年でやっと元が取れる計算になる。インカムゲイン狙いの投資としてはあり得ない。

 なぜ、そんな高い物件が売れるのか。彼が言うには「ほとんどは値上がり狙いです」ということだった。しかし1%の物件が値上がりすると、収益利回りはコンマ以下になる。それはリアリティーのない話だ。

 しかし、バブルの沸騰期には常識で考えるとあり得ない現象も起こる。私は1980年代後半の平成大バブルと、2000年代中盤以降の不動産ファンドバブルの生成と崩壊を目の当たりにした。

 バブル崩壊時には世情が不安定になり、政権が揺らぐ。平成バブルの崩壊期には自民党政権が倒れて日本新党(当時)を核とした細川内閣が誕生。リーマン・ショック後には、民主党政権が約3年続いた。

 すでに北京郊外ではマンションの価格が下がり始めているという。収益利回りが1%などはあり得ない水準だから、不動産バブルもそのうち崩壊する可能性がある。

 振り返って日本はどうか。この国の不動産市場では、地域を極端に限定したバブルが続いている。東京都心と城南、湾岸エリアなどだ。始まってからすでに8年。崩れそうでなかなか崩れない。

 昨年来のコロナ禍で約60兆円の景気対策が実施された。市場にあふれたマネーの一部は株式や不動産市場に流れ込んでいる。そのせいか都心ではマンション用地の値上がりが続いている。かなり危うい水準だ。

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