• お電話
  • お問い合わせ
  • 営業時間:10:00〜19:00(水曜・第1・3火曜定休)

  1. 大江戸不動産トップページ
  2. ロシア産木材禁輸で住宅業界悲鳴 需要あるのにマイホームを建てられない!

ニュース&トピックス

ロシア産木材禁輸で住宅業界悲鳴 需要あるのにマイホームを建てられない!

19日から始まったロシア産木材の禁輸措置に住宅業界が揺れている。床下や壁などに使われる合板の最外層はロシア産の単板が重宝されてきたからだ。


 林野庁によると、昨年の単板の輸入量29万立方メートルのうち、ロシア産は24万立方メートルと82%ものシェアを誇る。合板の原料全体に占める割合は2%程度だが、木造住宅にとっては重要なキー部材だ。

「住宅用の12ミリの合板の表裏計2ミリは、圧倒的にロシア産カラマツが使われています。強度に優れ、コストも安い。クギの保持力もある。国内で皮剥ぎ、乾燥工程を必要とする丸太ではなく、10年くらい前から単板で納入してくれるようになり、圧倒的シェアを占めるようになった。ロシア産木材の禁輸を受け、国産や北米産カラマツを丸太で買い、単板に加工するしかありません。コスト、品質、手間などいろいろと大変だと思います」(日本木材輸入協会の担当者)

 住宅資材の市場ではロシア産単板を使った合板が品薄状態で、争奪戦も起きている。

■アルミ、ニッケルも逼迫

 加えて、住宅建築に欠かせない金属資材も価格上昇や供給不安が懸念される。ロシアはアルミや、ステンレスに使われるニッケルの主要産出国だ。禁輸対象ではないが、戦争の影響は避けられない。

「コロナ禍でテレワークが普及し、郊外の一戸建てなど住宅需要は好調で推移しています。一方、半導体不足により、住宅業者は給湯器や風呂などを予定通り調達できず、住宅受け渡しの納期遅延を起こしていました。さらに、ウクライナ侵攻を受け、ステンレスやアルミに加え、木材まで品薄になるのは住宅業界には泣きっ面に蜂です」(住宅情報誌記者)

 これからの住宅市場はどうなるのか。住宅価格の大幅アップは避けられず、住宅購入のハードルが高くなるのは間違いない。

「もっと深刻なのが家がスムーズに建たないことです。いろいろな資材が入手困難になり、施工が滞る業者が相次ぐ恐れがあります。これまでにはあり得ない、かなり先に納期が設定されたり、契約時点で納期が確定できない事態が生じる恐れがあります。新築は諦め、すぐに入れる中古住宅に人気が集中することも考えられます。現に自動車ではそのような状況が起きています」

 夢のマイホーム──。戦争が続く限り、「夢」で終わってしまいそうだ。

トピックス一覧に戻る