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東京都区部における公示地価動向及び地価の平均価格
地価の決定要因として、①その国または地域の経済力、②人口増減率などの人口動態、③利便性、観光資源に対する評価、などが挙げられます。このほかにも、「アクセスの良さ」「人気のある飲食店の数」「医療及び教育施設など公共施設の充実度」「静けさなどの生活環境」「災害に対する耐久性」「街の治安」といった点も地価或いは不動産価値を考えるうえで大切な視点であると言われています。特に、人口の増加は、住宅需要を喚起するのみならず、商業施設や事業所の増加、保育園や学校の新増設、医療機関の開設といった流れに結びつきやすく、不動産市場にとっては不動産価格上昇を通じて街の活性化に繋がると考えられています。
こうしたなかで、令和8年の東京都区部における地域別地価動向をみると、住宅地では港区、台東区、品川区、中央区、文京区の伸び率が高くなっています。こうしたエリアの地価上昇率は3年前の2023年に比べて40%前後の上昇率を示しており、2015年との比較では概ね2倍の水準となっています。また、墨田区、江東区、豊島区、北区、荒川区では前年の4%台の伸び率から10%超の伸び率と上昇率を高めています。これらの地域では、人口が増加していることに加えて、外国人居住者の増加などによって不動産物件に関わる売買及び賃貸需要が高まってきたことが奏功していると見られています。地価変動率は過去3年間で30%程度上昇した地域も少なくなく、こうした点がマンションなどの住宅価格高騰の一因になっているのではないでしょうか。こうしたエリアでは、海外からの不動産投資マネーが集まってきたことによって、地価の水準が大きく上昇し、伸び率はバブル期以降で最大となったことが特徴となっています。
一方、商業地でも同様な状況となっていますが、なかでも令和8年は台東区、中野区、杉並区、文京区の地価が大きく上昇しています。こうした地域では浅草界隈(台東区)、中野駅周辺(中野区)、荻窪駅周辺(杉並区)、飯田橋駅周辺(文京区)などで市街地再開発計画が進行しており、交通の利便性向上、商業施設の充実、住環境の改善などを背景に不動産価値が高まると期待されています。さらに、建設会社の施工能力の低下によって、供給制約要因も地価を押し上げる要因となっています。商業地上昇の背景としては、①開発用地の不足、②建築コストの上昇、③ホテル需要の高まり、等が挙げられます。また、インバウンド観光の回復を背景にホテル需要が高まっており(都内観光も人気)、観光エリアではホテル事業者と住宅開発事業者が用地取得で競合する場面も増えているようです。



